[楽典]35:シンコペーション(1)

強拍と弱拍による拍子やリズムが、わざと変化された状態をシンコペーションといいます。

つまり、本来は弱拍のはずが、強拍のように感じられるというものです。

演奏をする人は、よく略して「シンコペ」と呼んだりします。

シンコペーションにはいくつか種類があるので、1つずつ見ていきましょう。

① 弱拍の音が小節をまたいでつづく場合

小節の最後の弱拍が、次の強拍にかけて切れ目なくつづくと、強拍の位置が移動して感じられるものです。

例をみてみましょう。

4拍子の曲では、4拍目は弱拍ですが、この例の場合、次の小節の1拍目まで音がつづいています。

1拍目は強拍なので、その性質がうつって、前の小節の4拍目も強拍のように意識して演奏することになります。

② 弱拍の音が強拍に準ずる音にかけてつづく場合

①と少し似ています。

強迫に準ずる音というのは、例えば4拍子の3拍目とか、9拍子の4拍目、7拍目など。

1番強い拍では無いけれど、少し強めに感じる拍です。

このような強拍に準ずる音に続く場合も、①と似たシンコペーションを生じます。

例をみてみましょう。

4拍子の2拍目の音が、3拍目の「強拍に準ずる音」に続くことで強拍が移動していますね。

ここで注意がひとつ。

強拍というのは、意識の中で強く感じる拍であり、必ずしも実際に強く弾くわけではありません。

あくまでも「心理的な」強点なので、注意してくださいね。

 

タイトルとURLをコピーしました