このような記号があります。
スラーという記号も、タイという記号も、同じくこのような弧を描く記号を使います。
ただ、これだけでは、タイかスラーかは分かりません。
なぜなら、その2つは音の高さで見分けるからです。
スラー=異なる高さの音符につけて、音をなめらかにつなげて演奏する記号。
タイ=同じ高さの2つ以上の音符を、切れ目なしに演奏する記号。
同じ音にかけられていればタイ、違う音ならスラーです。
この場合のスラーは、音を2回出しますね。
でも、タイは2つの音符を合わせた長さのぶん伸ばします。
つまり、この楽譜なら、音は1回だけしか弾きません。
だったら初めから、この音符の倍の長さの4分音符で書けばいいのでは?と思った人もいると思います。
実はタイを使用するのは、タイでしか表記できない長さの時のほかに、タイのほうが分かりやすい時というものがあります。
【タイの用法①】
例えば以下のような時。
4分の4拍子なので、4分音符で4拍を感じながら演奏しなければならないのですが。
2拍目も3拍目も、音が伸びている途中で感じにくいですよね。
同じ長さの音符を表すとしても、タイを使えばもっと分かりやすくなります。
ほかに8分の6拍子の時でも同じです。
8分の6拍子は8付音符3つを1まとめとして、大きな2拍子を感じて演奏しなければなりません。
「1,2,3,4,5,6」といった感じ方です。
なので、下のような楽譜だと少し分かりにくいですね。
大きな2拍子を感じやすい楽譜が、以下になります。
強く感じるべき4拍目がどこにあるかが、ひと目でわかりますね。
【タイの用法②】
タイがあれば、小節を越えて音をのばし続けることができます。
このように、次の小節まで音をのばしたい時には大活躍です。
タイとスラー、ややこしくて苦手な人も多いですが、あるととても便利なのでぜひ覚えてくださいね。