前回、「変化記号(調号)」で説明した調号。
シャープやフラットの数は、その楽譜の調性を表します。
でも、シャープがいくつだと〇長調…なんていうのを15種類も覚えるのは大変ですよね。
そこで、ここでは覚え方を書いていこうと思います。
まず、調号のない調です。
こちらはハ長調。
ハというのは、音名の記事でご説明したとおり、ドのことです。
ドから始まる調です。
さて、調号にシャープをひとつ加えるとどうなるかというと。
ソから始まる、ト長調になります。
ド・レ・ミ・ファ・ソと5つ音が上がりましたね。
さらにシャープの数を増やすと。
レから始まるニ長調です。
下がっているように感じるかもしれませんが、ソ・ラ・シ・ド・レと5つ上の音になります。
では、シャープの調号が3つの調性の始まりの音は何でしょう?
…
もうわかりますね。
正解は、ラです。
レ・ミ・ファ・ソ・ラと、5つ上がった音です。
なので、この調はイ長調ということになります。
このルールさえ覚えれば、調号は怖くありません。
調号の覚え方①
調性が完全5度上(5つ上の音)にいくに従って、調号のシャープが1つ増えていく。
さて、ではフラットの時はどうなるのでしょうか。
フラットの場合もシャープと同じように簡単なルールがあり、それを覚えておけば大丈夫です。
それはこちら。
調号の覚え方②
調性が完全5度下(5つ下)の音にいくにしたがって、調号のフラットが1つ増えていく。
それでは、この法則を踏まえて、すべての調号と調性を見てみましょう。
シャープ系は、ド→ソ→レ→ラ→ミ…と5度ずつ上がっていっていますね。
フラット系は、ド→ファ→シ♭→ミ♭→ラ♭…と5度ずつ下がっています。
調号ですでにフラットやシャープのついている音は、始まりの音もフラットやシャープがつきます。
そして、ここで覚え方をもうひとつ。
調号の覚え方③
調号に書くシャープやフラットも、5度ずつ上がったり下がったりしている。
どういうことかというと。
シャープは最初はファだけについていますね。
それが、ド、ソ、レ…と増えていくのですが、これも調の始まりの音と同じように、5つずつ音が上がっていっているのです。
フラットは、逆にシ、ミ、ラ、レ…と5度ずつ下がっていきます。
私が音高生のころは、呪文のように覚えていましたが、この法則に気づいた時は「おー!」と思いました。
ぜひ覚える時に役立ててみてください。